福岡市東区和白 医療法人育慈会 ならざき小児科

子育てのための医療

クマさんの「早起きしょうよ!」

 日本のこどもたちは、世界一遅寝遅起き、睡眠不足です。最近の調査では、1歳児で夜10時以後に就床するこどもの割合が54%にも達しています。そして、いくら朝寝坊しても就床時刻が遅くなるほど1日のトータルの睡眠時間は短くなってしまうことがわかっています。結局、夜ふかしは睡眠不足につながってしまうのです。

 地球は24時間周期です。人間の睡眠・覚醒、体温、ホルモン分泌などのリズムをきざんでいる体内時計は25時間周期です。だから、暗闇で時計なしで生活すると1日に1時間ずつ地球時間からリズムがずれていくのです。地球上で生きていくためには、毎日この時計のズレを修正しなければいろんな症状が現れてきます(これを脱同調と呼びます)。この体内時計をリセットするのに最も大切なのが「朝の光」です。朝の6時前後に体温は最低となりますが、その直後に浴びる朝の光を手がかりに脳の中にある体内時計が地球時間に同調し始めるわけです。

 夜ふかしによる脱同調は慢性の時差ぼけ状態とも言える体調不良をひき起こします。具体的には、1)眠たい時に眠れず、眠ってはいけない時に眠くなる、2)疲労感、3)食欲・意欲低下、4)作業能率低下、・昼間の活動量の低下などです。睡眠不足は認知機能を低下させるので、学力向上も望めません。

 メラトニンは脳から分泌されるホルモンで、抗酸化作用(酸素の毒性から細胞を守る作用)や性的早熟の抑制作用があります。一生のうち1~5歳の頃に最も多量に分泌され、こどもたちはメラトニン・シャワーを浴びて成長します。メラトニンは夜暗くなると分泌されますが、明るいと分泌が抑制されてしまいます。メラトニン・シャワーを浴び損なったこどもたちに、発ガン率の上昇、性早熟の低年齢化、老化促進などの影響が出てこないか懸念されます。また、睡眠不足は高血圧・肥満・糖尿病などの生活習慣病とも関連します。セロトニンは神経伝達物質のひとつで、情動のコントロールに重要な役割を果たしています。不足すると攻撃性、衝動性が高まり、精神的な不安定にもつながります。睡眠不足はこのセロトニン不足をもたらします。詳しいことは第23回育児教室のパンフレットを読んでいただきたいと思います。

 こどもは夜になったら眠るものというのはとんでもない誤解です。大人と同じで、体内時計の動き方からいえば夜ふかしや朝寝坊の方が楽なのです。だから、毎日ちゃんと地球時間にリセットする必要がありますが、こどもは自分では睡眠時間をコントロールできません。睡眠の環境が不適切でも無防備に受け入れるしかありません。また、幼少時の就床習慣は大きくなってからの就床習慣につながります。思春期以降の生活パターンの乱れを予防するためにも、幼少児期の生活指導が重要と言えるでしょう。つまり、こどもの良い眠りを保証してあげることは大人にとって大切な務めなのです。まずは早起きをして、悪循環(夜ふかし→朝寝坊→慢性の時差ぼけ→眠れない)を断ち切りましょう。

 仕事で帰りが遅いお父さん、こどもさんとのスキンシップは早起きして朝の光を浴びながら、ではいかがですか?

(2006年1月29日)

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