最近患者さんが多くなり、診察までの待ち時間が長くなってきました。長い場合には1時間以上お待たせしているようです。本当に申し訳ありません。いずれ(近いうちに)予約制を導入して待ち時間を解消し、待っている方たちはもちろん、待たせてしまっている僕たちスタッフもストレスを感じなくてすむようにしたいと考えています。
ただ、小児科診療所の特徴としてどうしても急を要する患者さんが多いので、歯科クリニックのような整然とした予約システムはむつかしいと思います。けいれんがおこっているこどもさんや、呼吸状態が悪いこどもさんを優先してみるのはあたりまえですし、再来の患者さんと初めての患者さんとではかかる時間が異なるのも当然のことです。ですから、予約システムを導入しても、場合によってはある程度の待ち時間を我慢していただくのは致し方ないことだと思っています。
そこで、NCCでは待ち時間の苦痛や退屈を軽減して、多少は有意義な時間にしていただこうと、いくつか工夫をしています。ヒーリング系を主体としたくつろげる音楽、毎日中身が変わるディスプレイ・ニュース、こどもたちのおもちゃ、ぞうさん文庫、自家製の各種パンフレット、そしてこどもや育児に関するニュースを集めたニュースファイルなどです。また、待合室に自由に使っていただけるコンピュータ(マック)を置くことも検討しています。
ここで、待ち時間に関連して、お母さんたちにお願いしたいことがあります。ときどき、「薬だけ」あるいは「検査結果の説明だけ」という理由で診察の順番を早くしてほしいと、受付で言われる方があります。当院では、原則として直接話も聞かずに投薬することはしません。検査結果の説明も、今後の治療方針や生活指導に関わってくることですから場合によってはすごく時間を要します。以上の理由から、「薬だけ」も「検査結果の説明だけ」も来院された順番で診療を進めることをご理解ください。
お母さん方は、かぜで受診したついでに発達のこと、育児のこと、兄弟のお子さんのことなども質問したいだろうと思います。僕は、それはとても大切なことで、できるだけ相談にのりたいと思います。僕自身も、病気のことや薬のことをお母さん方にわかりやすいようにちゃんと説明したいと思います。ですから、今後も必要十分な時間をかけた診療を心がけていくつもりです。
スタッフ全員が感心していることがあります。随分待っていただいて僕たちも心苦しい思いをしているわけですが、待ち時間のことで苦情や文句を言われたことがほとんどないのです。スタッフ一同、優しい皆さんに支えられているのを実感して、うれしく思っていますが、皆さんの優しさに甘えるだけでなく、待ち時間をできるだけ短縮していく努力をしていくことをお約束いたします。
(2000年12月12日)