クマさんの、NCCの診療に時間がかかるわけ | ならざき小児科 福岡市東区の小児科。病児保育も併設。

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子育てのための医療

クマさんの、NCCの診療に時間がかかるわけ

インフルエンザが少しずつ増えてきました。しばらくは、インフルエンザの診断に気を使う時期が続きそうです。どうしてかですって?それは、インフルエンザの診断というのは意外と面倒だからです。
 10年くらい前までは、冬場に高熱、グッタリで受診し、かぜ症状が少なくのどの所見も軽い、しかも周囲に高熱が出ている人がいるという患者さんは、迷わずインフルエンザだろうと診断していました。しかし、迅速検査が導入されてからはインフルエンザという病気に対する考え方が変わってきました。インフルエンザなのにグッタリ感がなく元気が良い子もいます。感染性胃腸炎みたいに消化器症状が非常に強い子もいます。反対に、見た目にはインフルエンザなのに検査で否定され、追加検査でアデノウィルス感染症と診断されるこどもさんもいます。インフルエンザが強く疑われるけれども、のどの所見が激しいので検査してみると、インフルエンザと溶連菌の混合感染だとわかるケースも年に数例は経験します。季節も冬とは限りません。5月の連休あたりまで流行が続くことがあることもわかってきました。

 というわけで、病歴・症状・診察所見などが典型的なケースは必要ありませんが、周囲にまだ流行がない場合や周囲に流行があっても症状・診察所見が典型的ではない場合は、必ず検査をする必要があります。特に、タミフルの使用に関してデリケートにならざるを得ないこの時点では、余計に診断を正確にする必要があると考えます。

 迅速検査で診断を確定できる病気は、インフルエンザ以外にも結構あります。溶連菌感染症、アデノウィルス感染症、RSウィルス感染症、マイコプラズマ感染症、ロタウィルス感染症などです。昔なら全部「かぜ」ということになってしまったかもしれません。でも、今は迅速検査でどのかぜか診断を確定して、一番ふさわしい治療や指導をすることができます。これは患者さんにとって大きな恩恵ですが、医者にとっても自分の診断能力を鍛えたり確かめたりできるという意味で自己研鑽の大いなる武器なのです。クリニック実習に来る医学部の学生に僕がいつも言う台詞ですが、今はこういう診断道具があるから「かぜ医者はおもしろい」のです。

 迅速検査に限らず、当院では必要と思われる検査や処置は必ずします。しかしながら、検査や処置をすると時間がかかります。結果の説明もしますので、何も検査しない場合に比べるとずいぶん時間がかかります。皆さんの目にふれても恥ずかしくない病歴や診察の記録もきちんと残しています。他にも、救急患者への対応や、他院への入院手配なども時々ありますので、時期によっては予約時間から1時間くらいずれてしまうこともあります。

お母さん方は待たされて迷惑と感じられるかもしれませんが, 我々スタッフはこども達のために最善の診療をしていることを誇りに思っています。それでいて待ち時間を1時間以内に抑えているのはすごいな、とクマさんは実は内心思っているのです。                     

(2008年1月31日)

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