平成14年8月1日
最近「出稼ぎの本業」の仕事が忙しく、ゆっくり物書きする気持ちになれずにいたので、大変ご無沙汰になってしまいました。
暑中お見舞い申し上げます。熱い夏日が続いておりますが、皆様におかれましては如何お過ごしでいらっしゃいますか?
ついつい冷房に入ったきりになっていませんか?赤ちゃんの時からあんまり冷暖房完備の環境に居ますと、かえって汗腺の発達が悪くなるそうですので、冷暖房の使い方に気をつけましょう。
今回は私の本業に関連した O-157 を取り上げます。例年に比べて今年の初夏あたりからなぜか病原性腸管出血性大腸菌感染症( O-157 など)が多発しています。子どもから高齢者まで、一人だったり家族内数名だったり、同じところの飲食物を食べた人たちだったり・・・さまざまです。原因追及のための調査や検査をするのですが、なかなか原因特定まで出来ないのが多く、今回の福岡市の保育園集団感染事例のように原因食品が特定できたのはむしろ珍しいぐらいです。
O-157、O-26、O-111など菌の種類がいくつかあります、毒素のタイプもいくつかあります。菌の種類や毒素のタイプによって症状が軽かったり重かったり、あるいは病状の急変が起こりやすいものもあります。小さい子どもの方が重症になりやすいので、注意深く病状の観察をする必要があります。
このO-157に限らず、子どもというのは熱があっても下痢をしていても、全身状態が元気そうで飲食ができるうちはそう心配いりませんが、ぐったりとして元気がなく、うとうととして意識が薄れていくようなとき、赤や黒っぽいお小水・うんちの場合は急を要することが多いので要注意です。
なんといってもかからないように予防するのが一番です。これもO-157に限らずすべての食中毒に通ずるものですが、
1)良く洗う~手も食べ物も~特に生で食べる野菜や果物はきれいに見えても菌は目に見えないので良く洗うようにしましょう!そして小さい時から石鹸で泡立てて 手を洗う習慣を付けましょう!
2)小さい子どもには生で食させないようにしましょう。生で食べるお野菜は数秒熱 湯をくぐらせるような調理法でも、十分食感を保つことが出来ます。肉の生食や「レバーさし」なんぞ絶対禁忌です!「汚染」があればいくら新鮮でも危ない。
3)作ったら早いうちに食べる、すぐに食べないときは冷蔵庫に入れる。
4)生板や包丁、ふきん類は熱湯をかけるなど、消毒し、乾燥させましょう。
5)お腹を冷やさないように~冷たいもの飲み過ぎないように、又寝るときにはタオル一枚でもいいのでお腹に巻いてやってください。
子どもが大きくなれば、夏休みといっても別に特別な感動もなく、寂しいもんです。やはり子どもが小さいときにしか出来ない夏の楽しみ方がありますね。今というすばらしい子育ての時代を、夏は夏なりに大いに楽しんでいただきたいと思います!
食中毒と事故に気をつけて・・・ねっ!