元旦の昼下がり、長男と末息子は高校バスケット部正月恒例のOB戦に出かけ、年始の挨拶に来ていた次男夫婦も帰ったあと、クマ院長と娘のとんちゃんと私の3人で診療所の近くの三苫海岸沿いにある2つの神社に初詣に行きました。車で回れば30分もかからないのですが、散歩がてら、約2時間かけて回りました。
2つの社の間は松林を抜けて砂浜の海岸に下りて歩きました。診療所の中庭ギャラリー用に松ぼっくりを拾ったり、この海岸をバイクで無免許でぶっ飛ばしたクマさんの高校時代の思い出話(非行歴?)を聞かされたりしながらでしたが、元日の海かぜはとても気持ちがよかった! 私たちと同じように海岸を歩いている人や波間にたわむれているサーファーも多く来ていました。診療所にかかりつけの子ども達にも会いましたよ。クマさんは子ども達に混じって海岸の岩に登って遊んでいました。子ども達の健康と健やかな成長を祈りながら、♪歩こう~歩こう~♪と口ずさみ、とてもゆったりした気持ちのお正月でした。
子ども達が小さかった頃のことを思い出してみると、よく近くの公園まで「お散歩」に行きましたし、休日には雁ノ巣運動公園にも行きました。何かイベントや目的があるわけではなく、ただぶらぶら、路傍の花を摘んだり落ち葉を拾ったり、虫を見つけたり、水たまりにわざと入ったり、空を眺めたり、お正月にはたこ揚げもしました。それだけでもとっても楽しかったのを覚えています。
しかし、いつしか何でもより速く、より効率よく・ ・・ウォーキングも心肺機能を高めるために、速歩きしましょうなど(実際「速歩き」という健康づくりの「運動」を推進するのが私の仕事ですし、私自身もせ っせと脈拍を上げて歩くように実践してきまた)、歩く事しか考えない歩きになってしまいました。しかし、そんなに効率ばっかり追求しなくでもいいのではないかと最近思うようになりました。むしろ気の向くまま、足の向くまま、周囲の景色を楽しみながら、道草や寄り道・回り道をしてのんびり歩く方が実に楽しいのです!一昔前のテレビCM「狭い日本、そんなに急いでどこへゆく?」というのが思い出されます。最近本当にそう思います。(体力が落ちた証拠かな?)
ちょっと前に、幼稚園の先生をしている次男が作成した「クラスだより」に”お散歩のすすめ”というコラムがありました。公園でもいい路地裏でもいい、子どもの気持ちになって子どもと一緒に何かを発見しながら、道草を楽しんでくださいというような内容でした。その時はただ「ああ、この子もいいことを言うなぁ」としか思わなかったのですが、最近、久しぶりにお散歩をやってみると、速歩きでは気づかない発見や気持ちのゆとりを体感し、つくづくお散歩こそがウォーキングの神髄であると思うとともに、彼のお勧めである親子ふれあいの楽しいツールでもあると再認識しました。ぜひ皆様にもお勧めしたいと思います。
目まぐるしいご時世ですが、スローフード、スローライフにスローウォーキングを取り戻したい今日この頃の私でございます。
♪歩こう~歩こう~♪私は元気~♪歩くの大好き~♪どんどん行こう~♪ トトロに会えるかも・・・
後記:元日のコースは、実は昨年クマさんとのお散歩で見つけたコースで、気の向くまま、奈多方面に出たり、雁ノ巣方面に出たりするのですが、つい美味しいお店に道草して、歩いて消費したカロリーをはるかに超えるカロリーを頂いたりしてしまいます。でもとても楽しいのでございます!
(2004年1月17日)