第24回:2004年 母の日に寄せて | ならざき小児科 福岡市東区の小児科。病児保育も併設。

福岡市東区和白 医療法人育慈会 ならざき小児科

子育ておしゃべりコーナー

第24回:2004年 母の日に寄せて

 私はこれまでに2度幼子の死に直面したことがあります。最初は私が中学2年生の時、同級生を脳腫瘍で亡くしたのですが、仲良しだったのでずいぶん長い間悲しみに明け暮れました。もう1つは、私が医者になりたての頃、主治医ではありませんでしたが、病棟で仲良くなった白血病の女の子でした。彼女はある日突然逝ってしまったのです。そのときは、これから自分の医者としての生涯に幾度もこういう場面に出会うだろうと覚悟し、悲しみを心の奥に押し込んだ記憶があります。しかし、その後私は保健所で仕事をしてきましたので、直接幼子の死と接する機会はありませんでした。

 主人の母からは、小さい頃に病死した主人の弟の話をよく聴かされます。義母の心の中ではその弟がいつも共に生きているのが、手にとるように鮮やかに分かります。母親ってすごいなと感じます。

 また、こども病院に勤務していた20年の間、主人が見送った子ども達の話もそのつど聴いてきました。若かった自分の経験の中では、逝った彼女らのことは頭にあっても、彼女らの母親のことまでは考えたことがなかったと、後々になって気づかされたのでした。病気のことだけではなく、「病気のこどもとその家族」のこころのケアをも含めて考えなければならないという、障害児医療に関する彼の医者としての理念と実践は尊敬に値し、心打たれました。

 主人の話を聴きながら、あまりにも早く走り抜けた子ども達はきっと心ではこう思っているのではないかなと想像しながら<お母さん ありがとう!>を書き留めてみました。主人とすべての母親に捧げたいと思います。

 

<お母さん ありがとう!>
 

僕が生まれて そして 僕は行ってしまった

短かった僕の一生でしたが

お母さん 産んでくれてありがとう!

 

初めから僕にはわかっていた

僕は神様から選ばれた特別なこどもだってこと

お母さんを悲しませて ごめんね

僕をありのまま受け入れてくれて  お母さん ありがとう!

 

病院の人たちも良くしてくれたけど

お家に帰れて 良かった

みんなと過ごせて 良かった

たくさんの思い出ができて 良かった  お母さん ありがとう!

 

僕はこのお家に生まれて良かった

胸から溢れそうな、いっぱいの愛情を受けて

僕は僕なりに精一杯生き抜いたよ

お母さん たくさん世話してくれてありがとう!

 

いま、僕は自由なんだ

何処へでも行ける

お母さんには見えないけれど

僕はいつもお母さんと一緒だよ

ほら!目を瞑ってごらん 感じるでしょう?

 

だから お母さん 泣かないで!

僕はお母さんの笑顔が大好きだよ

お母さん!たくさん笑って!  お母さん ありがとう!

 

(2004年5月7日)

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