クマさんは、5月の連休明けから急に激しい腰痛が出現。まったく立てない、歩けない状態になり、そのうち高熱まで出始めて12日から入院となりました。検査の結果、「化膿性脊椎炎」、つまり背骨にばい菌が入り炎症を起こす病気と診断されました。突然の休診、それも3ヶ月近くに及び、皆さんには多大なご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳なく思っています。また、この間たくさんの方々、こどもたちから激励の手紙やメールをいただきました。大変うれしく思いましたし、闘病の励みにもなりました。本当にありがとうございました。この場を借りて、お礼を述べさせていただきます。
今はもう歩ける状態まで回復しましたが、階段昇降や重いものを持ったりするのはまだ困難です。今後も2ヶ月くらいは背骨を保護するためごっついコルセットをしなくてはいけません。動きもぎこちないので、ロボットみたいに見えることと思います。映画のロボ・コップ(ロボットの警官)ならぬ、ロボ・ドック(ロボットの医者)という次第です。
休診中もただ闘病していた訳ではありません。予約・受付システムを全面的に更新したり、電子カルテの手直しをしたり、1年分のCDメニューを作ったりとNCCの進歩は止まっていません。
診療所のスタッフは、一丸となって、危機管理マニュアルを完成させる作業をしました。院内感染や医療事故など、診療所で発生する可能性があるいろんな種類のトラブルをどのように防止するか、起こったらどう対応するか、どう記録を残して今後の教訓とするか、などを体系的にまとめました。これまでもマニュアルはありましたが、時間ができたのをいい機会に全面的に見直し、完成度をより高め、スタッフの意識も高める作業をしてもらいました。これは、患者さん達からは見えにくい部分ではありますが、診療所や診療の質を高めるための大事なシステムと考えています。
こんなに長い間診療もせずに考え事ばかりしたのは生まれて初めてでしたが、考えてみれば、診療所にとって長期に休診すること以上の危機はありません。こういう危機も回避できるよう対策を講じておかなければ、と強く感じ入ったクマさんでした。皆さん、長いこと休んでしまって、本当にごめんなさい。
(2007年7月31日)